Calendar
S M T W T F S
   1234
567891011
12131415161718
19202122232425
262728293031 
<< August 2018 >>
NewEntry
Profile
Category
Archives
Comment
Search
Link

Favorite
素材満載 ブログで作る かんたんホームページ [CD-ROM付き]
Mobile
qrcode
Sponsored Links
<< 朝日が射し始めた境内の雪景色 main そもそもなぜ葬儀をするのか を 考えてみませんか >>
原始仏典『法句経』を読む 

 東雲寺仏教講座で『法句経』を読むことにした。念のため申し上げるが、『法華教』と名前が似ているが、まったく違うお経である。『法句経』とは原始仏典のひとつで、お釈迦さまの〈生〉の言葉が記されているとされているものだ。『仏典解題事典』第二版(春秋社、1977年)の解説を見てみよう。

 

 法句経(ダンマパダ、真理のことば)。パーリ語で書かれた南方上座部の経蔵(小部)に含まれるテキスト。

 全編432の詩集で、これを対句・不放逸・こころ・花・愚か者・賢者・拝むに足る人・千の数・悪・むち・老・自己・世間・ブッダ・安楽・愛好・怒・汚れ・真理に生きる・道・雑集・地獄・象・欲望・修行僧・バラモンの26章に分類している。主として単独の偈(詩)を集め、時として二偈もしくは数偈が群をなす。この詩集の内容をよく見ると、ある時期に一人の人が書き下ろしたような作品ではない。原始仏教教団の中にあって、いろいろな形で伝えられていた詩を集めて、編集したものであることがわかる。編集の時期は、紀元前4〜3世紀であろうが、個々の詩ははるかに古い起源を有する。本経は仏教の倫理的教義を教えて仏道入門の指針としている。膨大な仏教経典の中でも最古のもので、ブッダの真意を伝えた珠玉の文字として珍重される。古来最も広く仏教徒に愛誦せられたもので、これほど古くまた広く仏教徒に読まれた聖典は他にないと言ってよい。したがってまた異本が多い。(後略)

 

 仏教講座で『法句経』を読み進めるために、以前より所持していた数冊の『法句経』関係の書籍の他に、新たにいくつかの現代語訳や講義本などの書籍を購入した。それらにざっと目を通して、講座での学習、検討材料として、四種の現代語訳や漢訳などを選択し、東雲寺仏教講座の独自教材を作成した。
 その四種の訳を『法句経』の中の一つの偈(詩)を例に見てみよう。『法句経』と言えば友松圓諦(1895〜1973年、日本の宗教家、仏教学者)と言われるほどの方だが、その友松師によるパーリ語経典からの邦訳と現代語訳を『法句経』(講談社学術文庫、1985年)から紹介する。まずはその独特な味わい深い邦訳。括弧内は友松師独特のふりがなである。

 

   意(おもい)は諸法(すべて)にさき立ち
   諸法(すべて)は意(おもい)に成る
   意(おもい)こそ諸法(すべて)を統(す)ぶ
   きよらなる意(おもい)にて
   且つかたり且つ行わば
   形に影がそうごとく
   たのしみ彼にしたがわん

 

 次に友松師による現代語訳。

 

 もろもろの事象は意志にしたがって生起する。それゆえに、意志はそれらに対して支配者であり、作者である。誰でも、もし純な意志をもって、或は語り、或は行うならば、やがて、たのしみは彼にあとづける。ちょうど、あの離れることをしない影のように。

 

 三つ目は紀元224年に支謙・竺将焔によって訳された漢訳経典を友松圓諦訳『法句経』(講談社、1975年)から紹介し、返り点を参考にしてその読み下し文(柚木の訓読)を掲げる。

 

  心為法本 心尊心使
  中心念善 即言即行
  福楽自追 如影随形
 
  心を法本と為す。心、尊く心に使わる。中心に善を念じて、即ち言い即ち行わば、福楽の自ら追うこと、影の形に随うが如し。

 

 四つ目は中村元訳『ブッダの真理のことば 感興のことば』(岩波文庫、1978年)の現代語訳。

 

  ものごとは心にもとづき、心を主とし、心によってつくり出される。もしも清らかな心で話したり行なったりするならば、福楽はその人につき従う。    影がそのからだから離れないように。

 

 ここの「清らかな心」とは、仏教語の「清浄心」であり、この清浄は浄・不浄の浄の心ということではなく、「とらわれない心」「執着のない心」のことである。
 こうして複数の訳文を並べて見ていると、漢訳者たちのはたらきに深く敬服しつつも、私などはこれまでほぼ漢訳経典だけで仏教を学び、考え、教えを説こうとして来たようであり、忸怩たる思いがある。



2018.01.31 Wednesday 09:36
仏教の教え comments(0)
スポンサーサイト


2018.08.13 Monday 09:36
- -
comment




/PAGES