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相模原障害者殺傷事件が問いかけるもの

 6月11日(月)15時から市内のホテルで町田市仏教会の総会が行われた。市仏教会の行事は、4月上旬に行われる「花まつり」  お釈迦さまのお誕生をお祝いする法要と落語などの余興、そしてこの総会くらいなのだが、他宗派の寺院住職方とお会いできる数少ない機会なので、毎年できる限り出席しようと心がけている。だが、実際には他にはずせない用事が重なったりしてしまい、なかなか思い通りにいかないことの方が多い。
 今回は市仏教会の総会に、初めての試みとして研修が併設され、「津久井やまゆり園事件が問いかけるもの  障害者差別と優生思想」というタイトルの講演が行われるという案内があったので、ぜひ出席したいと思っていた。


 まだ記憶に新しい事件だが、この「津久井やまゆり園事件」とは一昨年(2016)の7月26日午前2時ころ、神奈川県立の知的障害者福祉施設に元職員(当時28歳)が、建物一階の窓ガラスを割って侵入、刃物で施設利用者を次々に刺し、男女19人が死亡、27人(職員3人を含む)が負傷した「相模原障害者殺傷事件」である。日本で発生した殺人事件としては、戦後、最悪の大量殺人事件と言われている。 


 この研修の企画をしたのは、市内南町田一丁目の常楽寺住職S師である。彼は、独特の思考回路を持っているように感じさせる、私にとって気になる青年僧の一人である。S師曰く、「津久井やまゆり園事件」が風化しているように感じている。間もなく事件から2年になるので、改めて事件の意味するものを学び、考えてみたかったとのことだった。彼が講師として招いたのは、公益財団法人「東京都人権啓発センター」派遣講師の大野精次氏。同センターのホームページに講師謝礼(一時間以内、1万7千円、一時間を越える場合、一時間1万5千円、いずれも税別)などと明示されており、予算的に頼みやすかったとのこと。また、このセンターが昨年(2017)1月に台東区橋場一丁目から港区芝二丁目に移転、曹洞宗宗務庁(曹洞宗の本部事務所)の隣りに開館したので、センターを訪ねて〈障害〉者スポーツの一つである「ボッチャ」を体験、展示資料を見るなどして来たという。


 S師が、人権啓発センターに対しやまゆり園で引き起こされた「相模原障害者殺傷事件」についての講演を依頼したところ、一般的な人権・差別問題に関する講師派遣を行っており、特定のテーマの講演依頼は請けてないと言われたそうだが、大野氏はS師の要望を容れて、「相模原障害者殺傷事件」に的を絞った講演をしてくださった。ただ大野氏自身は〈障害〉者福祉の専門家ではなく、人権・差別問題について活動されて来た人でもなく、築地から豊洲へ市場移転に関する東京都の事業の中で重要な役職を歴任して来た方とのことだった。都を退職後に、人権啓発センターの専務理事を経て、現在、人権問題研修講師をされている方という。
 この度の市仏教会での研修では、事件の概要、被告について、衆議院議長宛の手紙、優生思想、弱者は余計もの?、障害者の生きる権利、障害者基本法、青い芝の会の主張、優生保護法により強制不妊手術、出生前診断、ハンセン病患者への差別、やまゆり園事件の匿名報道、措置入院患者、政府の対応、ひとりひとりが問われているなどの柱立てのレジュメで、一時間余の講演とその後の質疑に丁寧に対応してくださった。


 今年になって旧「優生保護法」により知的障害を理由に不妊手術を強制されたことに対し、国家賠償を求める裁判が起こされている。また、ハンセン病が不治の病でなく、遺伝病でもないことが明らかになった後も、1996年4月まで「らい予防法」のもとで元患者に対する隔離が行われ、不妊手術を条件に結婚を認め、妊娠が分かると中絶を行って来た事実もあった。
 〈障害〉者の障害となっているものは、私たちの社会が作り出しているものであり、優生思想による差別であって、今回の「相模原障害者殺傷事件」の講演を聴講する中で、改めて人間存在の意味、人の尊厳について考えることができた。



2018.06.19 Tuesday 06:57
人権・平和・環境 comments(0)
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2018.07.12 Thursday 06:57
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