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敵味方の差別なく日露戦争負傷兵を看護した堀江トヨさん

 日露戦争従軍看護婦・堀江トヨさん(1878〜1906)の遺品を拝見する機会があり、そのことを通して、そのお徳、ご生涯を偲びつつ、トヨさんが生きた時代を見てみようと思っている。
 日本赤十字社のホームページによると、1889(明治22)年6月に「日本赤十字社看護婦養成規則」を制定し、同年11月に看護婦生徒募集や養成手続きの草案をまとめ、生徒募集10名で1890(明治23)年から養成を開始したという。
 トヨさんが自ら書写した教本や講義録などの遺品の中でもっとも古い日付が記されたものが『明治丗三年九月十六日/試験室ノ心得』(1900年、B5版ほどの和綴冊子)である。
 堀江トヨさんの遺品資料の展示を計画している研究者の方たちの事前調査があり、急きょ、遺品の持主のH・Hさんにお返ししたためこの『試験室ノ心得』の詳細について未確認なのだが、赤十字社病院の看護婦生徒募集に応募したトヨさんにとって、これはいわゆるの「受験要項」のようなものではなかったかと思う。
 そしてトミさんは入学後三年間、赤十字社病院看護婦養成課程で学びつつ病院での明番や宵番などを勤めた。1903(明治36)年10月15日に病院長より「看護婦證書」が授与され、翌16日付で「日本赤十字社準備看護婦ヲ命ス」という辞令を受けている。その翌年の1月16日には東京府知事より「看護婦免状」を付与され、看護婦としての活動を本格的に始めたようだ。

 

 ところで、なぜ堀江トヨさんが日本赤十字社病院の看護婦生徒募集に応募したか、である。トヨさんは当時の女性として高度の教育を受け、広い視野と種々の情報を得ることができる家庭環境にあったのだろうと思う。また、母親の堀江フデさんが1899(明治32)年5月15日に47歳で亡くなっており、それが看護医療への道に進むきっかけになったのかも知れない。

 

 赤十字社は、スイス人の実業家アンリー・デュナンの「戦場の負傷者と病人は敵味方の差別なく救護する」という考えから設立に至った国際組織である。デュナンに敬意をはらい彼の母国スイスの国旗から「赤十字」をシンボルとし組織名にしたとされる(現在では「赤新月社」などもある)。日本では、1877(明治10)年2月の西南戦争の折に多数の死傷者が出て、その悲惨な状況を目にした佐野常民(1823〜1902年、佐賀藩出身、明治の政治家)によって赤十字社と同じような「博愛社」が創立され、1886(明治19)年に日本のジュネーブ条約加入によって、その名称を変えて日本赤十字社が発足している。
 こうしたことで、もともと日本赤十字社は戦時救護を目的に設立された組織だったが、1888(明治21)年7月の磐梯山噴火、1891(明治24)年10月の濃尾大地震などを契機に災害救護も行うようになって今日に至っている。

 

 堀江トヨさんは、町田地方史研究会編『町田歴史人物事典』(小島史料館、2005年)によると「明治36年赤十字社第二救護班に編入され、翌37年5月、日露戦争勃発とともに広島陸軍病院勤務。この頃弟の重治が出征。同年11月、宇品と大連を結ぶ病院船博愛丸に転乗。日露戦争が激しくなるにつれて、傷病兵の数も増し、堀江は患者一人一人の看護と激励に情熱を燃やしていった。こうして、宇品・大連間を11か月に40数回往復した(以下略)」という。

 

 再び日本赤十字社のホームページを見ると

 

 日露戦争は1904(明治37)年2月に勃発し、約1年9ヶ月の間に多くの傷病者を出ました。日本赤十字社はこの間に152の救護班、約5,170人の救護員を満州や朝鮮などの戦地、大陸と日本を往復する病院船、また国内の軍病院などに派遣しました。
 日本赤十字社の救護活動は、日本兵だけにとどまらず、ロシアの傷病兵や俘虜(捕虜)に対しても同様に行われました。

 

 とあり、これには治療中の負傷ロシア人捕虜や愛媛県の松山俘虜収容所で義足を手にする捕虜の写真が添えられていた。トヨさんは博愛丸で敵味方の差別なく傷病兵の救護にあたっていたのだ。(つづく)



2020.04.20 Monday 12:31
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2020.05.31 Sunday 12:31
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