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ノウゼンカヅラとアジサイ
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2018.06.21 Thursday 08:05
東雲寺あれこれ comments(0)
相模原障害者殺傷事件が問いかけるもの

 6月11日(月)15時から市内のホテルで町田市仏教会の総会が行われた。市仏教会の行事は、4月上旬に行われる「花まつり」  お釈迦さまのお誕生をお祝いする法要と落語などの余興、そしてこの総会くらいなのだが、他宗派の寺院住職方とお会いできる数少ない機会なので、毎年できる限り出席しようと心がけている。だが、実際には他にはずせない用事が重なったりしてしまい、なかなか思い通りにいかないことの方が多い。
 今回は市仏教会の総会に、初めての試みとして研修が併設され、「津久井やまゆり園事件が問いかけるもの  障害者差別と優生思想」というタイトルの講演が行われるという案内があったので、ぜひ出席したいと思っていた。


 まだ記憶に新しい事件だが、この「津久井やまゆり園事件」とは一昨年(2016)の7月26日午前2時ころ、神奈川県立の知的障害者福祉施設に元職員(当時28歳)が、建物一階の窓ガラスを割って侵入、刃物で施設利用者を次々に刺し、男女19人が死亡、27人(職員3人を含む)が負傷した「相模原障害者殺傷事件」である。日本で発生した殺人事件としては、戦後、最悪の大量殺人事件と言われている。 


 この研修の企画をしたのは、市内南町田一丁目の常楽寺住職S師である。彼は、独特の思考回路を持っているように感じさせる、私にとって気になる青年僧の一人である。S師曰く、「津久井やまゆり園事件」が風化しているように感じている。間もなく事件から2年になるので、改めて事件の意味するものを学び、考えてみたかったとのことだった。彼が講師として招いたのは、公益財団法人「東京都人権啓発センター」派遣講師の大野精次氏。同センターのホームページに講師謝礼(一時間以内、1万7千円、一時間を越える場合、一時間1万5千円、いずれも税別)などと明示されており、予算的に頼みやすかったとのこと。また、このセンターが昨年(2017)1月に台東区橋場一丁目から港区芝二丁目に移転、曹洞宗宗務庁(曹洞宗の本部事務所)の隣りに開館したので、センターを訪ねて〈障害〉者スポーツの一つである「ボッチャ」を体験、展示資料を見るなどして来たという。


 S師が、人権啓発センターに対しやまゆり園で引き起こされた「相模原障害者殺傷事件」についての講演を依頼したところ、一般的な人権・差別問題に関する講師派遣を行っており、特定のテーマの講演依頼は請けてないと言われたそうだが、大野氏はS師の要望を容れて、「相模原障害者殺傷事件」に的を絞った講演をしてくださった。ただ大野氏自身は〈障害〉者福祉の専門家ではなく、人権・差別問題について活動されて来た人でもなく、築地から豊洲へ市場移転に関する東京都の事業の中で重要な役職を歴任して来た方とのことだった。都を退職後に、人権啓発センターの専務理事を経て、現在、人権問題研修講師をされている方という。
 この度の市仏教会での研修では、事件の概要、被告について、衆議院議長宛の手紙、優生思想、弱者は余計もの?、障害者の生きる権利、障害者基本法、青い芝の会の主張、優生保護法により強制不妊手術、出生前診断、ハンセン病患者への差別、やまゆり園事件の匿名報道、措置入院患者、政府の対応、ひとりひとりが問われているなどの柱立てのレジュメで、一時間余の講演とその後の質疑に丁寧に対応してくださった。


 今年になって旧「優生保護法」により知的障害を理由に不妊手術を強制されたことに対し、国家賠償を求める裁判が起こされている。また、ハンセン病が不治の病でなく、遺伝病でもないことが明らかになった後も、1996年4月まで「らい予防法」のもとで元患者に対する隔離が行われ、不妊手術を条件に結婚を認め、妊娠が分かると中絶を行って来た事実もあった。
 〈障害〉者の障害となっているものは、私たちの社会が作り出しているものであり、優生思想による差別であって、今回の「相模原障害者殺傷事件」の講演を聴講する中で、改めて人間存在の意味、人の尊厳について考えることができた。



2018.06.19 Tuesday 06:57
人権・平和・環境 comments(0)
境内のアジサイ

 

今年は久しぶりにアジサイの美しさに息を呑むようなことがあります。

写真撮影がへたくそで、本当のアジサイの色がお伝えできなくて残念です。



2018.06.09 Saturday 21:31
東雲寺あれこれ comments(0)
東雲寺境内のアジサイ

 

東雲寺境内のアジサイが見ごろです。

早朝のアジサイが一番ですが、カメラで撮ると、なかなか本当の色合いが出ません。

この写真は午後6時、夕方のアジサイです。



2018.06.09 Saturday 18:15
東雲寺あれこれ comments(0)
青少年教化員という名称が変更された背景

 5月20日ころだったと思うが、東雲寺にボーイスカウト東京連盟町田地区町田第七団の方が、長い間有り難うございましたと解団の挨拶に来てくださった。実は昨年末にも第七団の方が東雲寺にお出でになり、大晦日のときに毎年行っていた奉仕活動  除夜の鐘に来た方たちに焚き火の暖と温かい甘酒を提供することを、少子高齢化によって今年からできないという話があり、そして年度末の今年3月に解団すると予め知らされていた。
 第七団のキャンプ地が東雲寺裏手の丘の上、成瀬尾根の山道沿いにあるお寺の山林の中にあった。週末の朝や夏休みなどに拙が境内の掃除をしていると、スカウトの制服を着た小さな子どもたちがリュックを背負い保護者と一緒にキャンプ地に向かう姿をよく見かけた。また、土日などで一泊二日のキャンプのときには、当番の子どもたち二、三人が、東雲寺の水道からポリタンクに水を汲み、重そうに運び上げていた。
 いつから、どういう経緯で、東雲寺の山林内の場所をスカウトのキャンプ地として貸すことになったのか不明だが、東雲寺檀徒のSさん(故人。30年ほど前に数年間、東雲寺坐禅会に参加)がスカウト活動に熱心で、日本連盟か東京連盟などで重職にあった方のはずだ。たぶんこの方や檀信徒総代さん、先代住職との間でキャンプ地使用の話がなされたのではないかと思う。
 曹洞宗にも曹洞宗スカウト協議会というスカウト活動、社会教化活動を支援する組織があって、スカウトの進級に必要な「宗教章」取得のための研修会や全国各地、世界各地で行われるジャンボリーでの宗教礼拝を行うなどのとりくみを行っている。1974年4月、私も曹洞宗宗務庁(曹洞宗本部事務所)に奉職して間もない時期の数年間、この協議会の事務局をしていた。当時、宗務庁内の組織改革があったのだが、私が配属される直前まで曹洞宗布教部に「青少年課」というセクションもあった。ボーイ・ガールスカウト活動、夏休みの子どもたちを対象にした「緑陰禅のつどい」などを運営、活動するための技能を持つ青少年教化員という資格者を養成、活動を支援するなどしていた。しかし今日では、少子化や子どもたちを取りまく環境の変化などによって、スカウト活動も低迷し、禅のつどいの開催や日曜学校活動なども以前と比べて非常に少なくなって来ているようだ。また、近年、少子化のため全国各地で寺院住職が携わって来た幼稚園や保育園の閉園が相次いでいると聞く。
 今年2月下旬に開催された曹洞宗の定例議会で教団の規則や規程の変更が行われた際、「青少年教化員」という名称が「教化指導員」に変えられた。青少年教化員に任命されても、僧侶、住職として青少年対象に寺院内外で活動する場、機会がほとんど無くなってしまったためだろうと思う。
 今月の18日に先代住職・柚木能宣大和尚の一周忌を迎える。先代の遺品、就中、夥しい冊数の各種記録ファイル、蔵書などの整理をしている中で、「品川区伊藤国民学校 東雲寺疎開児童寮歌」と「東雲寺日曜学園 志のゝめ音頭」という楽譜を見つけた。いずれも「作詩 柚木能宣」とあった。「志のゝめ」は「東雲(しののめ)」のことだろう。寮歌は後述する「駒大児教」で活動していた時期、音頭は楽譜の右上に昭和23年4月13日とあるから、たぶん南多摩郡南村立南第二小学校の代用教員になりたてのころと思われる。先代は子どもたちに対する教化、教育に強い関心を持っていた。
 先代は戦中戦後の駒澤大学学生時代、児童教育部(内外から「駒大児教」と呼ばれた名門クラブ)に所属し、世田谷区の常徳院や横浜市鶴見区の大本山總持寺の日曜学校を担当、子どもたちとともに遊び、学び、仏教の教えを伝える活動をしていた。夏期の巡回伝道では全国各地へ部員数人で班を組んで出かけ、人形劇や舞踊、童話、ゲームなどを通して伝道活動を行った。
 先代が青春を捧げた駒大児教も2012年3月に廃部、約百年の活動に幕を閉じている。



2018.06.03 Sunday 22:25
住職雑感 comments(0)
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